2013年8月2日金曜日

妙にリアルな観光地

 昨日見た夢の話です。
 その日は雲ひとつない晴天でした。
 綺麗に刈り込まれた鮮やかな緑の林の奥には白い豪邸が見えました。
 四階建ての城のような邸宅です。
 近くで人の声がしました。
 二人の若い女性が、なにやら韓国語で話しながらデジカメで写真を撮っています。
「ここは、○○○○というドラマのロケで使われた邸宅ですよ。」

 一人がそんなことを教えてくれました。
 なるほど、私はドラマのロケ地を観光に来ているのだと知った瞬間、私の手にも銀色のデジカメがありました。
 緑で覆われた敷地内や、遠目からの邸宅の様子を写真に収めながら進んでいくと、記念碑が見えてきました。

『Hotel ×××× 』

 と書かれた金色の板が、黒曜石のような記念碑の上方に取り付けられています。
 おお、なるほど、と感心しながらバシバシ写真を撮っていると、前方から地元の農業事業者がぞろぞろと歩いてきました。

「ドラマに使われてからというもの、ここも人が増えたなあ。」

 そんな感じのことを口走っています。
 その後ろから、色鮮やかな韓服(チョゴリ)を来た、二人の若い女性が歩いてきました。
 一人は青系、もう一人は黄色系の韓服でした。
 どうやら観光客を相手にしたモデルのようで、観光客のカメラに合わせて色々ポーズをしています。
 ついでに、私も三枚ほど写真を撮らせてもらいました。
 敷地内の緑の道を抜けると、車道に突き当たりました。
 韓国人とはちょっと違う雰囲気のアジア系美女が三人やってきました。
 服装も、ピンク、青、黄色と、先ほどより一色増えた感じです。
「写真を撮ってあげますよ。」

 そんなことを言いながらシャッターを切ると、彼女達も慣れた様子でポーズを決めてくれました。
「2 テンゲになります。」
 黄色い服の女性が手に白い布を乗せ、私に金を要求してきました。
 そうです。彼女たちは観光客をカモにモデル料をせびるビジネスをしていたのです。
 今まで全然気付かなかったのですが、彼女達の近くにはちょっと強面の男が数人いて、じっとこちらの様子を伺っていました。
 テンゲなんて聞いたこともありませんし、私は日本円、韓国ウォン、ドルを少ししか持っていません。
 ドルでもいいということだったので、しぶしぶ 2 ドルを手渡し、もと来た道を引き返しました。
 まあ、それだけの話なんですけどね。
 海外でやばそうな雰囲気になったときは、素直に金を差し出すのが一番です。
 2 ドルは大した額ではないですが、観光地でいきなり金を要求されるのは気分的に良くないですね。
 テンゲという通貨があるのかどうか調べてみたところ、カザフスタンの通貨でした。
 つーか、カザフスタンには知り合いもいないですし、行ったこともないんですが。
 こういう、妙にリアルな設定の夢は、目覚めの後がどうも気持ち悪いですね。
 観光地では、むやみに人にカメラを向けないように気をつけたいと思います。